- 人事労務管理
【人事管理】労働時間の考え方「研修・教育訓練」等の取扱い
労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。これには、使用者の明示または黙示の指示により業務に従事している時間だけでなく、実質的に使用者の指揮命令下にあると評価される時間も含まれます。
労働時間の判断を誤ると、未払い残業代の請求や労働基準監督署の是正指導につながる可能性があります。
しかしながら、個別の判断に迷うことがあり、労働基準監督署への問い合わせも多いようです。そこで、厚生労働省は労働時間に関する考え方について、実際の相談事例をもとに解説した2種類のパンフレットを公表しましたので紹介します。
①研修・教育訓練について
業務上義務付けられていない自由参加のものであれば、労働時間にあたらない。
例えば、終業後の夜間の勉強会について、弁当の提供はしているが、参加の強制はせず、また、参加しないことについて不利益な取扱いもしない場合は労働時間にあたらないとしている。
一方で、形式上は自由参加であるが、業務で取り扱う商品の説明が主な内容で、受講することが正社員登用の要件とされ、参加できるよう使用者がシフトを調整していたなど、事実上参加が強制されていた小売業の事例は、労働時間に該当すると考えられるとしている。(パンフレット「研修・教育訓練」に関する労働時間の考え方より)
②労働時間の前後の着替え時間について
制服や作業着の着用が任意であったり、自宅からの着用を認めたりする場合は、労働時間にあたらないとしている。
③仮眠・待機時間の取扱い
仮眠・待機時間については、電話や来客対応の必要がなく、実際に業務を行うこともないような場合は労働時間にあたらない。
事例として、夜間の緊急対応当番を決めているが、当番の労働者は社用携帯を持って帰宅した後は自由に過ごすことが認められている場合は、待機時間は労働時間にあたらない例だとしている。
研修・教育訓練については、参加や対応が実質的に義務付けられていないか、不参加による不利益がないか、会社が時間や場所をどの程度拘束しているかがポイントになります。また、形式上は「任意」としていても、実質的に参加指示があった場合は、労働時間と判断される可能性があるため注意が必要です。
▼厚生労働省のパンフレットはこちらです。
労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001717823.pdf
「研修・教育訓練」に関する労働時間の考え方
https://jsite.mhlw.go.jp/shizuoka-roudoukyoku/content/contents/002722696.pdf
【コンサルタントプロフィール】
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大関ひろ美 (株式会社ブレインパートナー 顧問) 三重県四日市市出身。 ワンズライフコンパス(株)代表取締役、ワンズ・オフィス社労士事務所 代表。1981年~ 三菱油化(現、三菱ケミカル)株式会社の人事部門に約9年間勤務。1992年社会保険労務士資格を取得(その後特定社会保険労務士を付記)。 1996年~ 外資系生命保険会社ほか勤務、北九州市嘱託職員として介護保険導入に携わる。2001年~ 社会保険労務士事務所を開所独立。 |
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