【助成金】DXリスキリング助成金
東京都内に本社又は主たる事業所がある中小企業が、業務の効率化や販路拡大、新サービスの開発、組織力・営業力の強化などの目的で、社員にDXに関連する訓練を実施する際には、経費の一部の助成されるDXリスキリング助成金があります。
1.リスキリングとは
リスキリングとは、新しい職業に就くためや、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために必要なスキルを獲得することをいいますが、会社が訓練費用を負担するケースに限って言えば、自社の技術革新や自社のビジネスモデルの変化に対応した業務効率化や販路拡大などを目的とした新しい知識やスキルを習得することになります。
2.DXとは
今回のDXリスキリング助成金交付要綱では「企業がデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネス モデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・ 風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と定義されています。
3.助成対象となる訓練内容の例
もし、社員に知識やスキルの習得のための訓練実施の必要性を感じている時は、DXスキリング助成金を活用しながら教育訓練を計画してみてはどうでしょうか。
中小企業が社員に対して行う訓練のうち、
・教育機関が実施する集合訓練又はeラーニング等を利用する単講座
・自社内に外部講師を招いて実施するオーダーメイド講座
が該当になります。
対象となる訓練内容の例としては、
・業務の効率化のために実施するExcelマクロVBA入門講座
・リモートワークやクラウドの整備に伴う情報セキュリティ対策講座
・DX推進のためのマネジメント講座 等です。
対象になる受講者は、中小企業の従業員のうち常時勤務する事業所の所在地が、都内であって、訓練時間の8割以上を出席した人です。
訓練経費は企業が負担し、勤務時間内に訓練を行っていることも要件の一つです。
4.助成額は対象経費の3分の2で64万円が上限
助成対象となる経費は
①受講料
ア.単講座…教育機関等が講座の単価を公表しており、1講座及び1人あたりの受講料が定められているもの
イ.オーダーメイド講座…外部講師により行われる講座の講演内容や金額が見積書等で確認できるもの
②講座に必要な教科書及び教材代
③訓練に付随するID登録料
④訓練に付随する管理料
⑤訓練に付随するヒアリング料 等です。
*パソコンやオンライン機器等の機器、設備の購入代金や、通信費及び受講者の昼食代等は経費対象になりません。
助成は助成対象期間内に1回に限ります。
交 付 額 | 1助成対象事業者あたりの上限額 |
助成対象経費の3分の2 | 64万円 |
5.交付申請期間
助成対象訓練の開始1ケ月前までに提出が必要です。
受付期間は、令和6年8月31日まで(訓練開始が令和6年4月1日以降開始のものは対象外です)。
詳しくは東京しごと財団のホームページに掲載されている応募要領でご確認ください。
https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/boshu/dx.html
【コンサルタントプロフィール】
大関ひろ美
(株式会社ブレインパートナー 顧問)
三重県四日市市出身。
ワンズライフコンパス(株)代表取締役、ワンズ・オフィス社労士事務所 代表。1981年~ 三菱油化(現、三菱ケミカル)株式会社の人事部門に約9年間勤務。1992年社会保険労務士資格を取得(その後特定社会保険労務士を付記)。 1996年~ 外資系生命保険会社ほか勤務、北九州市嘱託職員として介護保険導入に携わる。2001年~ 社会保険労務士事務所を開所独立。
現在は、ワンズライフコンパス株式会社と併設するワンズ・オフィス社労士事務所の代表に就任。2006年パートアルバイト派遣の使い方ここが間違いです(かんき出版) 2013年~雇用形態別人事労務の手続と書式・文例、雇用形態別人事管理アドバイス(共著、新日本法規出版)
DATE : 2023/06/15