コンサルタントコラム

【人事管理】問題社員をただちに懲戒処分できるか

経営者や人事担当者は、しっかりとした採用決定基準を持ち、慎重に採用を決定していらっしゃることでしょう。
しかし、大変残念なことに、入社した後に月日がたつにつれ、遅刻を繰り返したり、見込んだ能力が発揮できなかったり、上司の指示に従わなかったり、職場の社員に嫌がらせをする等のトラブルを繰り返す。悪いことに社内の資金を使い込むなど、懲戒規定に該当するような社員が出てくることがあります。

もし読者が、採用面接をして採用を決定した人事の立場であれば、見込みが違ったことからくる苛立ちや、信頼を裏切られたという感情もあいまって、「何が何でも解雇したい」と考えることもあるでしょう。
では、会社は問題社員をすぐさま解雇をすることができるかというと、そうではありません。合理的で相当な理由が無ければなりません。


1.事実調査と指導面談

実際には、社員と十分に話し合い、なぜ、今の勤務状態に陥っているのか判断し、当事者にも弁明の機会を与え、改善をする目標を決め、一定の期間の改善のための猶予期間を作り、勤務改善等に導くことが大切と思います。

指導面談を行うときは、これらの事実の経緯や今後の予定について書面に残します。
この指導面談の記録は、記録しておくべき項目をあらかじめ決めた書式を用いることが、迅速でかつ、事実をありのままに記録することにつながります。

 

※指導面談等の記録項目は、次のような項目について作成することをお勧めしています。

■基本項目 :指導面談日時、指導面談実施者氏名、場所
■対象者の項目 :氏名、生年月日、所属、入社日
■今後の方向性 :改善を求めた内容、面談者所感、事後のフォロー面談等の必要性とその実施予定日

 

指導面談等の書面記録は、懲戒処分が正しかったかどうかが問題になったときに会社が行った行為を証明するものになります。 それに加えて、当事者の社員に何が不足していて、どのような改善を求めているのか、上司の指導は何が不足していたのかを冷静に見つめなおす作業になります。

また指導面談等の際には、必ず事実に対する本人の弁明の機会を与えます。特に職場の社員に嫌がらせをする等のトラブルを繰り返している場合は、加害者に名指しされた社員に対して、被害者の社員から聞き取った事実を話すと、加害者とされる本人は嫌がらせ行為をしていることに気がついていないケースもよくあるようです。

しかしながら、職場の嫌がらせについては、事業主が改善をする指導をすることが必要ですから、きちんと被害者の社員の言い分を伝えるとこと、加害者とされている社員の弁明を聞いたうえで事実を整理し、解決策を見出すことが必要になります。


2.改善指導および懲戒処分

事実調査と本人の弁明を聞いて、改善が必要と判断した問題社員には、きちんと改善指導を行います。改善されない時や問題行動の重要性によっては、懲戒処分することがありますが、譴責、減給、懲戒解雇等のどの段階に当てはまるかという判断は慎重に行います。

懲戒処分を合理的に実施するには、懲戒委員会を設置して定められた手順によって複数の委員の合議で決定することと、就業規則を整えておくことも重要です。

 

 

【コンサルタントプロフィール】

写真_大関ひろ美 大関ひろ美
株式会社ブレインパートナー 顧問
三重県四日市市出身。

ワンズライフコンパス(株)代表取締役、ワンズ・オフィス社労士事務所 代表。1981年~ 三菱油化(現、三菱化学)株式会社の人事部門に約9年間勤務。1992年社会保険労務士資格を取得(その後特定社会保険労務士を付記)。 1996年~ 外資系生命保険会社ほか勤務、北九州市嘱託職員として介護保険導入に携わる。2001年~ 社会保険労務士事務所を開所独立。
現在は、ワンズライフコンパス株式会社と併設するワンズ・オフィス社労士事務所の代表に就任。2006年パートアルバイト派遣の使い方ここが間違いです(かんき出版) 2013年~雇用形態別人事労務の手続と書式・文例、雇用形態別人事管理アドバイス(共著、新日本法規出版)

 

DATE : 2018/03/14

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